
昇進したのに、落ち込んだ!
私は食品会社で新商品の広告を担当しています。几帳面で頼まれるといやとはいえない性格で、上司からの信頼も熱く、それまでは仕事をバリバリこなしてきました。
1年前に重要なポストを任されることになり、張り切っていた矢先に、眠れない夜が続くようになりました。朝なんとか起きて出社するものの、日中は椅子にすわっているのもつらいほどだるく、仕事に支障があらわれるようになりました。心療内科を受診するとカウンセリングの結果、高い評価に応えたいと思うあまり無理をしすぎて、心のバランスを崩していることがわかりました。
そして「軽いうつ」という診断がされました。抗うつ薬(SSRI)を処方され、医師からは休養をとるようにすすめられました。
心と向き合いながら続ける抗うつ薬治療
治療が進むにつれて、だるさがなくなってきた気がしましたが、仕事をしていないと不安がつのります。これまでの状態のままでは頑張りすぎてしまうので、病気のことを上司に伝え、仕事量を今までの7割程度に減してもらう了解をとりました。
早く帰る曜日を決めて、気晴らしにヨガを習い始めました。今では薬を減量できるまでに回復しています。
私のようにがんばりすぎてしまう人は、休養をとることが苦手で、うつ病になりやいそうです。周囲の人に協力してもらい、薬物治療をしながら休養をとるように心掛けたことで、うつ病を克服できたんだと思います。
新しい職場がストレスになり、休職状態に
うつ病は、2年前の人事移動の直後、新しい部署でのいき違いから始まったように思います。ふとした発言から、「上司はトラブルの責任が私にあると考えている」と思い込むようになりました。さらに当時は部下からも無視されていると思い込んでいて、人間不信に陥ったようでした。
休日は元気なのですが、出社すると決まって動悸がひどくなるのです。主治医の先生と相談してうつ病の診断書をもらい、休職して様子を見ることにしました。
症状の波に左右されずに、治療を続けることが大切
休職中は、ブログやネット通販を行い、元気を取り戻しました。この調子なら大丈夫だろうと出社すると、途端に体調不良になり休職に追い込まれました。その後もこの繰り返しでした。
病気はいつまで続くのかと不安になり、主治医の先生にたずねました。すると、「うつ病には波があるので、気長に構えて薬物治療を続けることが必要。ただし重症であっても、すっと治ることもあるのであせらないこと」と言われました。先生の言葉に従い、調子がいいなと感じても、あせらず治療を継続しました。
幸い次の人事異動で以前の部署に戻れることになりました。すると復職しても不調が生じなくなったのです。現在は回復の兆しが見え、希望をもてる自分になっています。
自分は価値のない人間!? 家は散らかり放題に
あるとき気づいたら、家から一歩も外出しない日が続いていました。それはまさに実家の母をなくし、さらに息子と娘が学校や就職で家を出た年でした。
気力が失せて、体が動きません。家の中は足の踏み場もないほどちらかり、以前の几帳面な自分とはまったくの別人になっていました。「自分なんて価値がない人間だ」と思えて、心は奈落の底に落ちていきました。
夫に付き添われて精神科を受診すると、「うつ病」と診断され、SSRIという薬での治療が始まりました。
薬が変わって、気力を取り戻す
夫に申し訳なくて、早く治りたい一心で、指示どおりに数週間薬物療法を続けました。しかし1、2カ月経っても改善はみられなかったため、そのことを主治医に伝えると、別の種類の抗うつ薬に変えることになりました。変更して数週間で、心にかかっていた雲が少しずつ晴れていくよう感じがしました。そんなある日、突然掃除をしたくなり、帰宅した夫を驚かせました。
ただ依然としてこころに波がある状態なので、いつまた不調の波がくるかもしれません。でも、その波が小さな波になっていくように、治療を続けていきたいと思います。
仕事人間が仕事を失って、悲観的に……
35年間勤めあげた会社を、3年前に早期退職しました。いざ退職してみると家には居場所がなくて落ち着かず、再就職先を探し回ったのですが、思うような仕事は見つかりません。私のこれまでのキャリアが一向に認められないことに落胆し、自分の人格を全否定されたと思うなど、悲観的な考えばかりが私の脳裏をよぎるようになりました。涙もろくなって、叫びたくなる衝動にかられる夜もありました。
決心して受診したメンタルクリニックで「うつ病」と診断され、SSRIを飲みながらカウンセリングを受けることになりました。
植物に癒されて、気持ちが軽く
カウンセリングを受け、白黒つけなければすまない私の考えぐせは、うつ病になりやすい性格だと認識できました。趣味を楽しむことが治療になるのだそうですが、仕事が生き甲斐だった私はこれまでまったくの無趣味人間でした。
そんな折、妻の友人から収穫祭への誘いがありました。不承不承ついていくと、畑で野菜を収穫するときには、無心になることができました。
そこで、家のベランダにプランターを置いて菜園を始めました。土いじりをしている時間は植物に癒されます。今はいい改善法があれば、他にもいろいろと試してみようかという前向きな気持ちになれています。










